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2012年12月28日金曜日

藤巻健史氏による「アベノミクス」についての見解 「時すでに遅し」


日経記事(2012/12/27)「アベノミクスで円安株高だが、時すでに遅し フジマキ・ジャパン社長 藤巻健史氏」では、「アベノミクス」についての藤巻氏の見解が示されています。

藤巻健史氏の主張の要旨:
・安倍晋三首相が主張する「アベノミクス」には評価すべき点もあるが、残念ながら「時すでに遅し」。社会のリセットは近いと私は思う
・円安が進めば、今回明確になったように株価が上昇し、株価が上昇すれば資産効果(株価や不動産価格の上昇が実体経済を押し上げる)で景気は回復する。これも私の十数年来の主張だが、円安によって起こる資産価格上昇は景気回復にとって極めて重要
・「日銀に2%のインフレターゲット目標」を迫るアベノミクスはピント外れ。景気とCPIの間の相関関係は薄い。「どうしても日銀に物価目標を強いたい」のなら「資産価格ターゲット」であるべきで「消費者物価ターゲット」にしてはならない
・残るアベノミクスのうち、ここまで累積赤字がたまった時点での大型財政出動は「問答無用の愚策」であり、すでにかなりの量的緩和を続けているのに、「さらに大幅量的緩和をする」は「百害あって一利なし」の政策
・市場がインフレを予期しはじめると円は下落する。そうと知れば、日本国民は争って円を売り外貨資産を購入する。国民が「円を売る」と民間金融機関の円口座から円が流出していく。そうなると民間金融機関保有の円資金が不足し、国債入札用の資金が不足してしまうのだ。国債未達の発生だ。
・アベノミクスは、私が「円安政策」を唱え始めた1990年代後半に行っていたら素晴らしい政策だった。財政に余裕があり、円資金の減少が起ころうとも、「入札未達」のリスクなど皆無だったからだ。
・民間金融機関が国債を購入してしまっている現状では、円安政策発動が、明日の「財政破綻」を引き起こしてしまう可能性が大
・円安政策での経済ソフトランディングが、いまとなっては難しくなってしまったのだ。残念ながら、いまとなっては「時すでに遅し」である

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